2009年 11月 25日
ひとまず・・・
・・・「トロールの森09」は好評のうちに無事終了とのことでした。

今回の『善福寺公園&最悪ガイドツアー』は、今年2月に書いたエッセイ『体験としての芸術、ガイドとしての芸術家』(秋吉台国際芸術村10周年記念誌に掲載)を、リテラルにやってみたらどうなるのか、という実験でした。

また、 『泉の話』(2001年横浜トリエンナーレ出品)のように、個人的に関わりのある土地(関わりを感じない土地でもあるのですが、典型的な郊外だから)との繋がりをより掘り下げるようなことをずっとやってきたのですが、それは地学・地理学的な構造と心の構造を重ね合わせる試みでもありました。

一方で、ぼくは旅の経験から多くを得ていて、動き続けること、つまり一時的な関係性の中での在り方というものを身につけてきました。ヴィクター・ターナーの言っている反構造とか巡礼とコムニタスの関係などは、こうした在り方をもう一度新しく考え直すきっかけになっています。

さてさて、ちょっと難しくなってきちゃいました。
今回の『最悪ガイドツアー』は、ローカルなもの、ヴァナキュラーなもの、サイトや時間に対してスペシフィックなものではなくて、反対に、ユニヴァーサルなもの、どこでも簡単にできて、すぐにたたんで移動できるような身軽さとか、相手によってサッと内容を変えたり、途中で終わらせたりという、柔軟性と即興性について、また既にある日常や常識を舞台にしながら、そこから身を引き剝がすための簡単な方法などについてのものでした。

善福寺公園について何も知らない、というキャッチは、場所の知識ではなく、人間の知識でガイドする、場所へではなく人間の感覚へとナヴィゲートするためのものでした。

また、大切なこととして、ガイドというのは、結局のところ、サイトに関する知識もさることながら、旅行者=客それぞれの体験を触発する触媒だということですね。だから、アーティストと観客がオブジェとしての作品を支点に向かい合うという構造ではなくて、みんなである程度同じ方向を向いて探究する、というイメージになるのです。

ある参加者が、なぜワークショップなのですか、と聞いてくれましたが、それは上記のような理由からです。
その答えとしては、第三回のツアーで、自分がアート作品になったような気がすると書いてくれた方がいましたが、そのような体験こそ、ガイドツアーの醍醐味なのです。それはオブジェとしての作品にではなく、ひとりひとりに中にあるべきものです。

さらに訳分かんなくなってきましたね。
「トロールの森09」が無事終わってめでたしめでたし、お世話になった皆さんありがとう、と書こうと思っただけだったのに。
搬入も搬出にも来なくて(必要がないから)、日曜日のアートツアーにも最初の回だけしか参加しない<最悪>なアーティストでしたが、ぼくにとっては、刺激的な体験でした。消化するのには時間がかかりそうです。この<最悪ガイドツアー>のサイトは、せっかくだから、しばらくは、これまでの旅の経験とかを書いたり、また誰かにコラムを書いてもらったりして、もう少し育てようかな、と思ったりしています。
ううむ、話がまとまらんぞ、今日はこのへんにしておこうかな。
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(写真は柳場大さん、第一回のアートツアー後、ラジオぱちぱちでトークしているところです。)
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# by badguidedtour | 2009-11-25 23:55 | ツアー内容
2009年 11月 25日
第三回最悪ガイドツアー その7
第三回最悪ガイドツアーに参加された皆さんから、感想を頂きました。c0219144_22525376.jpg


<みな>さん
はや歩きより、ゆっくり歩きの方が、難しかった!
ずっとゆっくり歩いていると、自分の体の動き方より、周りの目が気になり、人間観察をいっぱいしました。
体験とか思い出を、主体的な作品にしてるものを、自分の体験にも出来て、本当に実感できたかんじでした。
ちょっとまだうまく言えなくてスミマセン・・・
ありがとうございました。

<吉田>さん
・善福寺公園を全力はや歩きしたのは初めてで、いつもと違う公園の見方と、自分の日常のせわしなさと、時間の流れ方を意識することを感じた。
・遅く歩き編では、自身がアートになっている実感がありました。最後の方では「めいそう」状態に入り、いつのまにかWSが終わっていたことも気が付きませんでした!

<モリ ヒデツグ>さん
スローモーションで歩く体験をして
見えてきたのは過剰な光。
いつもの1/30のSPEEDで受け取る光は
とてもギラギラしていて溶けてしまいそうだった。
眼球に暴力的に入ってくる光。
制御できずにただ受け止めるだけ―。
露出OVERな溢れる光の中で
自分が消失していく様は、
まさに「死」の体験だったのかも しれない。

<rie>さん
今日参加出来て、自分が今まで感じてた疑問や、その他思っていたことが、少し解明出来たような気がしました。普段では感じられない感覚が感じられたと思います。
ありがとうございます!


ご参加いただいたみなさん、ありがとうございます。
今回やったワークはとっても簡単なものなので、日常の中でも時々やってみてくださいね。
忙しいときなどは特に、簡単にリセットする方法かもしれません。
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# by badguidedtour | 2009-11-25 23:06 | ツアー内容
2009年 11月 25日
第二回最悪ガイドツアー その5
お待たせしました。
第二回最悪ガイドツアーで生まれた<俳句>の発表です。
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まずは、<たむー>さんから。
彼は2つ作りました。何しろ、最初にできたものが、あまりにも哀しかったので、もうひとつ作ってもらいました。
   ・行きたくない 仕事に会社 プレッシャー
   ・ボードゲーム 人見知りだけど 企画しよう

<小林史子>さん もっと言葉遊び的なものが沢山できたのですが、最終的にこれを選んでくれました。
   ・山頂の あの顔を射る 至近距離

<松田じゃない亭 聖子>さん
   ・出て来たぞ よくわからない おっと少し

え~と、ちょっと名前が分からないな、書いてないから・・・
   ・きゅ~ん べへ 水球ボール 橋渡し

<前田>さん
   ・決まってる おいしいからに 決まってる

<Ryo N>さん
   ・自然界 何も持たない 俺無心

<くまゆみ>さん
   ・森の中 てくてくふわふわ お散歩中

<C.S>さん
   ・十一月 誕生月にちなんで 生き方考察中

<☆>さん
   ・っていうか 一緒

<まつだちか>さん
   ・かくことは いしきのむいしきの 橋渡し

<菊地明香>さん
   ・しんこきゅう せーのせーのと かかとあげ 
   ・太平洋 年末のようだ お母さん

最後に、ぼくのは、こんな風になりました。
   ・旭がのぼる 太陽が笑うよ さぁ、ドキドキするよ


こうして見てくると、これは誰よりも本人にとって意味のあるものですね。
特に、ノンストップで心の検閲を外して書いたものから、次第に抽出するプロセスでの発見とか、
最後に<俳句>にする段階で、どの言葉を捨てたか、とか、そういうことから、最後に残った言葉には、自分でも、ある衝撃を覚えたりします。

少なくとも、ぼくの場合はそうでした。Aをしたいけど、Bがあるからなぁ・・・というところが、Aをしたいんだ、という言い切りになりました。
これなどは、いつもアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなところへ、思い切ってアクセルを踏むことを許せたような、
車が勢いよく前に進むような、爽快感があったりします。
参加した皆さんは、どうだったのかなぁ。
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# by badguidedtour | 2009-11-25 22:50 | ツアー内容
2009年 11月 25日
第三回最悪ガイドツアー その6
さて、1/30のスローモーションの歩き始めは、自然に注意が自分の体の使い方に集中します。
まず、足の使い方。重心の移動。腕の使い方・・・。

だんだん体が慣れてくると、心の動きが見えてきます。
思考はものすごく速く動くものだということが分かります。

普段は思考のスピードに体を従わせていますが、このウォーキングでは体はそれについていきません。
なので、思考が空回りして、そのギャップが浮き彫りになります。
こうやって引き延ばされてあらわれる内省的な内なる空間で、自分のことに気がついたりします。
なぜなら、普段思考のスピードで動いているときにすっ飛ばしていることが、やっと息が出来るスペースが生まれるからです。

で、しばらくすると、外界にも気がついていきます。
ぼくは「石焼イモ~!」の声がやたらと大きく聴こえてきました。

周りの人の反応も見えてきます。
杖をついたおばあさんが、何を思ったのか、ぼくたちのまねをしていましたねぇ。
あれはすごく筋肉を使うんだよ、とか、くすぐったらどうなるだろうね、とかいう声も聴こえてきます。
小さい女の子が、ぼくたちの周りを、ぐるぐる回ってました。(写真は宮久さん)
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木の葉が・・・
ぼくたちよりもずっと早く動いていました。
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参加者の皆さん、スゴク集中していていました。
あとで訊いたら、気持ち良かった、とみんな言っていました。
お陰でぼくのトラウマも少し癒えたかもしれません。
自分がアート作品になっちゃったみたい、という方もいました。
まさに、外側から見ても生きた彫刻のようですね。
内側では・・・外からは見えない体験が起きています。(写真は増田和弘さん)
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# by badguidedtour | 2009-11-25 13:33 | ツアー内容
2009年 11月 25日
第三回最悪ガイドツアー その5
さてと、どこまで書きましたっけ?
ウォーミングアップまでかな。

さて、ここからもう少し深く入って行きます。
参加者の方々も、いい汗(?)をかいたようで、少しゆっくり歩きたい、とか、紅葉をもっと眺めたい、と言っています。

いいでしょう。ゆっくり歩きましょう。
た・だ・し・・・いつもの1/30のスピードでお願いします(笑)。(写真は増田和弘さん)
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は? っていう感じなので、実演。
あとでビデオを見たら、見事右手と右足が同時に出てました(苦笑)。まだ緊張してたのかな?

ところで、ぼくが見本をやった途端に、通りがかりの散歩の方が立ち止りました(ガン見)。
このことはあとでもっと書きますけど、さっきの全速力ウォーキングよりもスローモーションの方が違和感を感じるみたいですね、みなさん。
これは、一考の価値ありです。何か理由があるはずです。(写真は宮久さん)
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さあ、みなさんもやってみましょう。(写真は宮久さん)
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おお、みんななかなか上手です。(写真は宮久さん)
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だいぶ慣れてきたところで、公園の最も人の集まるところに移動して、1/30のウォーキングに挑戦です。(写真は増田和弘さん)
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外から見ると、かなりシュールですねぇ。でもやってる本人はまた違った感覚を感じています。
参加者の方に感想を書いてもらっているので、あとでご紹介しましょう。(写真は増田和弘さん)
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# by badguidedtour | 2009-11-25 13:01 | ツアー内容